番号譜を考えてみた話
早いもので、サラトフスカヤガルモーニを入手してからそろそろ1年になる。
(いまは2016年11月末)
なかなかここにまとめる時間が無かったというのもあるのだが、整理してまとめる間でもないというか、何となく手に取って遊んでいるうちになんとなく曲が弾けるようになるので、ボタン配列だとか、楽譜だとかのことはとりあえず考える必要に迫られないでいた。
だが、そうやって弾けるようになった曲というのは、そのときは弾けてもすぐに忘れてしまうため、後日また弾こうと思うと再度手探りから始めることになる。
それが効率悪いのでなにかタブ譜的なものが作れないか、と今までの経験を生かして考えてみた。
まずはボタンに番号を振る。これが基本である。
何のことは無い。
写真のような感じで、単純に上から番号を振っていく。
ただこれは実際にボタンに番号を書き込むのではないので、自分の頭と右手で位置関係をしっかり把握することが大切。
ボタンの位置を把握したら、あとは蛇腹が「押し」か「引き」かということがわかればよい。
(左手については押しと引きで5度違いのベースとコードが鳴るだけで、演奏者に選択の余地はないため、タブ譜とかは不要。)
ということで、まず作ってみたのが以下。
曲は「サンタルチア」
たまたま思いついたので、とくに意味は無い。
おそろしく乱筆で恐縮だが、歌詞の下にボタンの番号と押しか引きかを表す矢印を書いたものである。
で、これで弾いてみたんだけど、矢印がどちらを向いているかという情報処理に、意外と脳が引っかかるんですね。
「右?左?どっち??」「で、右ってことは押し?引き?どっちだっけ?」という判断をする時間が発生してしまい、効率悪かった。
改良版がこちらです。
ボタン番号に対し、〇で囲ってあるのが押し、囲ってないのが引き。
これで弾いてみると、矢印のときより反射的にパッと操作ができてスムーズだった。
これで弾けるようになったら、適当に隣り合ったボタンを押すようにすると、必ずきれいな和音が鳴るので、(一部例外あり)以外に華やかな演奏になる。
この番号譜の書き方はサラトフに限らず、1列ボタンのダイアトニックやおもちゃの小型アコーディオンにも応用できるんじゃないかなーとか考えていたら、ハーモニカには似たような考え方の番号譜が存在するらしい。
たしかに理屈は同じだ。
で、まあ、これで音階は間違いないのだが、モノが小さいだけに「押し」か「引き」か、どちらかの操作が連続すると空気があっという間に足りなくなってしまうので、適宜、演奏が途切れないようにエア抜きボタン使うとか、事前の動きでできる限り空気をためておくとか、そこは工夫が必要である。
実はその後増殖して、うちにはサラトフが2台あるのだが、赤い方がほんの少しだけ大きい。
それだけで空気にかなり余裕を持って弾けるため、演奏はこちらの方がラク。
でもベルが鳴りにくいクセがあって、サラトフの最大の魅力がいまひとつ発揮できないのが、悩ましいところ。