教則本・ビデオ

さて、楽器を購入したときに、

「言っとくけど、先生はいないよ。自分が先生になるつもりでがんばらないとだめだよ。」

と楽器屋さんに言われて、まあ、そうだろうなと半分思いながらも、「いやいや、今はインターネットの時代ですよ。根気よく調べれば、きっと情報をまとめて発信している人がいるにちがいない。」と半分は思っていた私だが・・・。

甘かった!

ほんとにこの「3列ダイアトニック」の日本語の情報は無かった・・・。

日本でも弾いてる人はいないこともないけど少なく、コンフント系に限られており、すでに演奏活動をしている人だと、別段レクチャーの情報を発信しているわけではないので、楽器を買った時点で私の手元にあったのは、おまけでもらった英語版の教則本と、事前に調べていたボタン配列表だけ。

 

英語の教則本は字が細かく、何より「英語」であるということが私の学習意欲を阻んだ。

(よく見るとボタンと指の番号が決まっていて、調ごとの練習曲やハノンもあって、それなりにロジカルに作られたものなので、今思えばこれをていねいにやるのが一番よかったかもしれません・・・。)

 

それと、以前私がこの分野に興味があると話をしたときにアコーディオンの先生に借りていた教則DVDがあった。

これです。

とりあえず、現時点で日本で手に入るTex-Mexアコの教則DVDはこれだけ。

ブックレットがついていて、そこに楽譜とボタンの配列表が載っている。

 

Tex-Mex Accordion(Taught By: Flaco Jimenez, Tim Alexander)

 

以下はその動画の一部です。↓

若手奏者のTim Alexanderに重鎮Flaco Jimenezが教えを乞う形になっている。

Flacoは譜面や楽典ベースで音楽を学んだ人ではないらしく、「ここを弾いてみてください」と言われるとものすごい緊張した顔で弾いてたり、ときどき若造に注意されてたりしておもしろい。(英語はわからないのでざっくりした理解ですが。)

Tex-Mex特有の12弦ギター「Bajo」(バホと読む。)で脇を固めるのはMax Baca。

名バホ弾きで非常に有名な人ですが、このときは知らなかったので「えっ!名前が『バカ』って・・・?!」とびっくりした。

 

まあ、とにかくこれしかないので、私にできることは、映像を観ながら指の動きを目で盗む、「耳コピ」ならぬ「目コピ」でした。

動画を1~2小節分くらい見て止めては真似て弾き、弾けたら次に進み、止めては真似て弾き・・・弾けるようになったフレーズをつなげて繰り返し弾き、また次へ・・・というやり方。

ダイアトニックの場合、右手の指だけではなく蛇腹がinかoutかというのも、ちゃんと見て真似ないといけないので、かなりの集中力がいる。

で、弾き方を盗んだら、そこからは何度も何度も弾いて、蛇腹のIn-Outと右手の指の動きを体に叩き込む。

この時点では音階とボタン配列が直結していなかったので(今でもそうだけど。)、楽譜を見ながら弾くことができず、とにかく全身でおぼえる感じ。

なんか、踊りの振付を覚えるのに似てるかも。

 それでもTex-Mexの曲は構造が単純だから、1,2日あれば1曲分の弾き方は盗めたので、どんどん引き出しが増える感じでおもしろかった。

 

このDVD、映像の中で扱っている曲については一応楽譜がついて来ているが、セッション的な演奏になるとぜんぜん譜面通りに弾いてくれないので、参考程度にしか使えません・・・。 

そういった意味では、今思えばちょっと中級者向けの内容だったのかも。

 

目コピ前提でYoutubeを探すと、ありがたいことにレクチャー動画をUPしてくれているテハーノな人々がたくさんいる。そこで気に入った曲があったら、見ながら真似て習得というのが、一番手っ取り早いTex-Mexアコの学び方だろう、というのが現時点での私の実感。

スペイン語なのと、なぜだか演奏前に滔々としゃべっててなかなか弾きはじめない人が多いのが困ったとこではある。なんかよくしゃべるんだよね、テハーノの人は。

それと、蛇腹まで映してくれている動画が少ないので、In-Outの判断は実際に音を出しながら確認するしかないです。